バイクの中心地となった東南アジアとインド
日本にはホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキのバイクメーカーを有しています。
2020年のバイク業界のシェアはホンダが圧倒的な強さで1位を堅守、ヤマハも2位と日本勢で1、2位を独占。
スズキ、カワサキも10位以内に入っており、バイク産業の発達した国といえます。
しかし、販売市場で見ると小さな市場です。
2020年に日本で販売されたバイクは約33万台と世界全体の1%もありません。
では、どこでバイクを販売しているのでしょうか。
圧倒的シェアのアジア市場
ホンダの2020年度の販売実績では世界全体で1513万2000台を販売しています。
そのうち、日本は21万5000台、欧米でも80万台弱です。残りの1331万9000台はインドや中国、東南アジアを含むアジアとなっています。
ヤマハ、スズキ、カワサキも同じく割合で言うとアジア地域でほとんどが販売されたものです。
また、日本以外の世界中のバイクメーカーもアジアは重要な市場になっています。
アジア市場で需要が高い理由
東南アジアやインドでバイク需要が高い国は新興国という名で呼ばれ、2000年頃から急速な経済発展を遂げている国々です。
日本や欧米だとバイクは趣味性の高い乗り物として扱われていますが、新興国の人にとっては日常の移動手段としてバイクを利用しています。
そのため、新興国では125~250ccクラスのバイクが中心です。
急激な経済成長を遂げているといってもクルマはまだまだ高嶺の花なので、スペースや輸送コストが少なく修理しやすいバイクが選ばれています。
今後の世界のバイク市場はどうなるか
現在、バイクの中心となっている東南アジアやインドですが、さらなる経済成長とインフラが整えば、今後の移動手段はクルマになっていくでしょう。
そうなった時、バイクメーカーはどこを市場にするのでしょうか。アフリカかもしれませんが、もうちょっと先の話になると思います。
また、インド向けに開発されたホンダGB350が日本でヒットしていますが、日本向けではなくアジア向けに開発されたバイクが日本へ導入されることが予測できます。